三要素

 いつも頭を悩ますのは本のタイトル、定価、刷り部数。これを売上を左右する三要素と呼ぶ。(わたしがそう呼んでるだけだけど)このごろは意識して定価を下げ、その分、部数でかせごうと思っている。定価×部数の合計金額が同じでも、それが読者に喜んでもらえるものであれば、定価を抑え部数を伸ばしたほうが、それだけ多くの人に知ってもらえることになるわけだから、できるならこちらの選択肢を択びたい。功を奏してか、このところ新刊の売れ行きが好調だ。気をつけなければならないのは、増刷のタイミングだ。それまで売れていたのにどういうわけか、誰かがどこかで意地悪でもしているかのようにぴたりと止まる。頭を悩ますところだ。
 定価と部数の相関関係とならぶ第三の要素がタイトル。タイトルが大事なのは言わずもがなのことだけれど、ここに来て、定価、部数、増刷のタイミングなど、考慮すべき要素との微妙な関係をさらに考慮したうえで、タイトルの設定もさらに磨きのかかったものにしなければならないと思っている。

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