罪と罰

 

・早春賦光り溢れる廊下かな

真摯で異色で感動の漫画『東京都北区赤羽』がブレイク
(現在8巻まで刊行中)した清野とおるさんが
ご自身のブログで紹介していたので、
罪と罰』(1~3)をさっそく購入。
著者は、漫F画太郎。
原作は、ドストエフスキー。
Fとエフのみ共通。
読んでみました。
タイトルはドストエフスキーと同じですが、
中身はまったく異なります。
名前と職業が重なる登場人物は出てきます。
原作にインスパイアされた、
といったところでしょうか。
そうとう妖しい。
かつ、究極のエロ。
また、究極のグロ。
絵が、
かつての日本国有鉄道の便所の落書きを彷彿とさせ。
ところが、
下の写真で見るとおり、
表紙カバーの絵は
本文の絵のタッチとはまったく異なり、きれい。
しかも3巻ともタッチが違う。
表紙カバーの絵に関してだけですが。
どうも、
ほかの漫画家さんの絵をパク、
いや、
いただいているような雰囲気なのです。
そうとうに妖しい。
でも。
でも。
きのう一日、
朝から橋本治の
『窯変 源氏物語』を読んで疲れていた頭が、
漫F画太郎の『罪と罰』を読んだらスッキリ、
シャッキリした。
しました。
面白いかといえば、
ちょっと疑問ですが、
頭がスッキリ、シャッキリしたことは事実。
これはこれで凄いことではないか!
面白いよりも凄くないか。
だって、
体に反応が出たんだから。
ツベルクリン反応みたく。
というわけで、
ソファで横になり読書していた家人に見せたところ、
パラパラパラっと。
十秒でハネられました。
まったく受け付けないようです。
わたしは受け付けます。
頭で泣くからだが。
いや、
頭でなく体が。
一見デタラメとも思える話の展開に、
激しく共感します。
まさに破壊的。
次巻が楽しみ!

・先生のピアノに合わせ早春賦  野衾