りんご

 秋田の父からりんごが送られてきた。毎年この季節になると会社に届く。知り合いが果樹園をやっていて、父はそこのりんごの木1本だけのオーナーだ。オーナーになるために最初いくらかの料金を払うと、その後収穫された果実は何年でもオーナーのものとなる。1本の木からでもずいぶん穫れるものだ。3時になると、総務イトウが皮をむき食べやすい大きさに切ったりんごを大皿に入れ部屋中央にある木のテーブルに出してくれる。控え目な甘さと適度な酸味が口中に広がる。大地の恵みをいただく。