千成鮨

 

・保土ヶ谷といへば千成十周年

JR保土ヶ谷駅で横須賀線の電車を降り、
二階にある改札口を出て左手、
階段を下りたところのすぐ左に今の千成鮨があります。
今の、というのは、
前の場所から移転したからです。
十年前の十二月四日だそうです。
もうそんなになるんですね。
千成鮨三代目の修ちゃんが奥さんと切り盛りしています。
わたしはいつも修ちゃんと気安く呼んでいますが、
本当は長谷川修一さんです。
きのう、
すてきなコースターをもらってきました。
プロのデザイナーの仕事かと思いきや、
修ちゃんの奥さんがデザインしたそうです。
かっこいいし、裏の字配りも抜群。
修ちゃんの文章も気持ちいい。
短いあいさつ文ながら、
きりりと締まって、
修ちゃんらしい。
「精進」の言葉がぴったりです。
わたしの家人の母は
愛知県日間賀(ひまか)島にある旅館の娘ですが、
横浜へ来た折に二度
千成鮨に案内しました。
料理の旨さに舌を巻き、
保土ヶ谷はもちろん、
横浜と千成鮨が義母のなかで、
がっちり結びついたようでした。
むべなるかな。
刺身、お鮨もそうですが、
どの料理も気持ちをこめていることが分かります。
お店の雰囲気は明るく、
きりりと締まり、はつらつとして、
修ちゃんと奥さんをはじめ
スタッフ全員が気持ちいい笑顔に満ちています。
肩の力の抜けた清清しさと若さがただよっています。
先代と先代の奥様の後押しもあったでしょう。
修ちゃんの同級生の庄ちゃんが
前の店からずっと一緒に働いているのも、
修ちゃんの人柄と庄ちゃんの人柄のなせるわざ、
またお店の大きな力だと思います。
美味しいお鮨を気持ちよく食べたいならば、
保土ヶ谷駅そば千成鮨さんへ
一度お運びになってはいかがですか。
ちなみに、水曜日の今日は定休日です。

・冬の日や記憶の扉よ開けゴマ  野衾