夏休み

 昼、チキン夏野菜カレーでも食べようかと音楽通りを歩いていたら、近くにある小学校から生徒たちが溢れ出てきた。ランドセルを背負って友達と何やら話しながら帰っていく。にぎやかなこと。そろそろ夏休みなのだろう。成績表はもらったのかな。都会の子供たちの夏休みを想像しても、とんと見当がつかない。
 拓郎の歌に「夏休み」がある。歌詞の中に出てくる麦藁帽子、蛙、絵日記、花火、トンボ、スイカ、ひまわり、夕立、蝉などは、わたしにとっても夏休みのキーワードだった。拓郎のあの歌を聴くたびに、きゅんとなるような、甘酸っぱいちょっぴり切ない感じに襲われる。というか、夏休みには甘酸っぱいちょっぴり切ない思い出がいっぱい詰まっていて、拓郎はそれを巧く表現したのだろう。
 ところで、拓郎は吉田拓郎。でも、拓郎は拓郎で、吉田拓郎とは呼びたくない。分かるよね。