チェーン店
桜木町駅近くにあったカレーのチェーン店が先々月ぐらいだったか、突如なくなった。たまたま最終日に食べに行ったら、中で働くおばさんたちも戸惑いを隠せない様子で右往左往。聞けば、突然本部から閉店するとの通達があったらしい。
そのお店、本店が京都にあるチェーン店で、味がよく、値段もリーズナブル。週に一度は食べに行っていた。行くたび捺してもらうスタンプが10個たまるごとに300円引きになるサービスを受けること数度。それがなくなって、また新たな店を開拓しなければと思っていた矢先、先のカレー店が別のカレー店になっていた。聞けば、こちらもチェーン店だとか。熾烈な争いの結果か。とにかく、行ってみることに。
内装ががらりと変わっている。広さは同じなのに雰囲気が前とはまったく異なる。問題は味。シーフードカレーを頼んだのだが、なかなかの味で、値段も850円とまあまあ。カウンターに座って食べていたら、見覚えのある婦人が旦那さんであろうか、初老の紳士と一緒に店に入ってきた。前のカレー店で働いていたおばさんだった。あいさつすると、ちょっと複雑な笑みを浮かべ、「桜木町に用事があって…。一度来てみようと思っていたの」と言った。
静かにカレーを食べているご婦人と紳士にあいさつをし、勘定を払い、店を出た。