ありのまま

 

 八月や鯨の夢の続きをり

写真集『クジラ解体』の書評が読売新聞に掲載されました。
写真家の小関与四郎さんは、
九十九里浜に生まれ、育ち、
そこでずっと、
人間と人間を超えたものに照準を合わせ、
写真を撮り続けてきました。
「カメラは
ありのままを写しても
ありのままは写らない
ありのままの中から創るのだ
創らなければありのままは写らない
ありのままは、カメラが生きて、ありのままにならなければならない」
映画監督・新藤兼人さんが
写真集『九十九里浜』に寄せてくださった詩は、
まさに『クジラ解体』の心でもあると感じます。
小関さんがこれからどんな写真を撮り、
どんな言葉をつむぎ、
どんなありのままを創り見せてくれるのか、
楽しみです。

 目を瞑り暑さを忘る本の旅