文学全集

 

 アブラゼミ強面のまま死ににけり

会社の行き帰り、
ちょっとした時間を利用して読むのに、
文庫本ほど手軽なものは、そうそうありません。
『文学全集を立ちあげる』(文春文庫)を、
ちょびちょび読んでいます。
丸谷才一、鹿島茂、三浦雅士の当代を代表する本読み三氏が、
今、仮に文学全集を立ち上げるとしたらどうなるかという、
仮想の鼎談です。
仮想ですから、もう言いたい放題。
それを世界文学、日本文学両方についてやっています。
だいたい三浦さんと鹿島さんが意見を言い、
バッティングすると、
丸谷さんが行司よろしく
「まあまあまあ」という感じでその場を収める風。
文学全集といえば、苦い思い出があります。
エミリー・ブロンテの『嵐が丘』。
あれ、高校一年の頃から何度挑戦しても、
なぜか途中で挫折してしまいます。
なんとなく面白くない。
数年たち、
どうも気になってまた読み始める。
でもやっぱり続かない。
その繰り返し。
なので、
『嵐が丘』をわたしは最後まで読んでいません。
結局、相性が悪いのかな。

 信号待ち首筋ひかる残暑かな

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