五十年

 

 あそこまで五百二十歩夏の月

今年四月に刊行した青江舜二郎の傑作戯曲
『法隆寺』を五十年待った人がおられます。
野中堯(のなか・たかし)さんという方で、
今月十六日、「秋田さきがけ新報」文化欄に
「よみがえる昭和演劇の古典」という、
版元にとってもありがたい記事が大きく掲載されました。
それがコレです。
野中さんは、一九三三年生まれ、
高校教師を務められた方だそうですが、
「法隆寺」を初出の雑誌『悲劇喜劇』で読み、感動し、
本になったら買い求めようと思っていたその本が、
半世紀を経た今年、
ようやく刊行されたことになります。
記事の冒頭、
「本県出身の劇作家、青江舜二郎の戯曲「法隆寺」が、
横浜市の出版社、春風社から出版された」の一文に、
公私ともども、縁の不思議を思わずにはいられません。

 ご褒美は梅雨の晴れ間のアイスかな

100622_0418~0001