音楽が降りてくる
・明月や昔話に似てゐたり
『音楽が降りてくる』は湯浅学の評論集。
湯浅は一九五七年生まれ、
わたしと同年。
本は、
ライナーノーツをはじめ、
各種媒体に書いたものの集成で、
圧倒的な情報量と、
湯浅独特の分析と感想が読者を飽きさせない。
たとえて言えば、
古今東西の音楽に
やたらくわしい友だちがいて、
彼のボロアパートでおすすめのレコードを聴きながら、
ご高説を拝聴しているような
そんな感じ。
同い年ということもあり、
ちらっちらっと現れる時代感が、
ん~、わかるな~
で、
そのちょっとした感覚がうれしい。
ピンク・フロイド、
シド・バレット、
名を見るだけでどきどき。
・明月や鍋ぐつぐつと山猫軒 野衾