風のことば木のかたち

 

・涼しさや草にならへの声すなり

俳句をやっているせいも少しはあるかと思いますが、
それよりも多く、
年齢が作用しているのでしょう、
ふと立ち止まって
雲をながめ、
風にそよぐ竹の葉音に
耳を澄ますことが多くなりました。
それでホッとし
なぐさめられることが多い。
ひとは木に帰って行くんでしょうか。
くらべ、
わが身をふりかえり、
ひとの言葉のうすく儚く。
きょうは朝から雨。
三渓園では、
何十年ぶりかで竹の花が咲いているそうです。

・夏の風首をかすめて吹き抜けり  野衾