幻想

 

・ラマ僧の足跡深し春の浜

家のことで朝、法務局に出向いたら、
わたしが住まいする保土ヶ谷区の管轄は本局ではなく、
神奈川出張所に出向かなければならない
と告げられ、
教えられたとおり、
京浜急行に乗り換え、
子安駅で下車し徒歩で向かいました。
三階建ての小さなビルで、
どことなく庶民的な雰囲気を醸し出しています。
本局でていねいに教えてもらったおかげで、
書類は難なく受理され、
ようやく安堵の胸をなでおろしました。
ら、
となりのブースから何やら大声が。
相談しているひとの日本語は、
明らかに中国語訛り。
かなり大きな額の数字を語っています。
応じている係のひとの声も次第に大きくなり…。
たいへんだなぁ。
登記関係のことは、
日本で生まれずっと日本で暮らしてきた者にとっても、
ちんぷん漢文。
何度説明されても、
分かったような分からぬような。
役所の係の人に罪はありませんが、
なんだか言いくるめられているような。
結局、
そもそもだれのものでもない地球表面を切り刻み
所有するという観念が幻想だからなのでしょう。

・夜に入るうつつか夢か花万朶  野衾

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。