歌の説得力

 

・昼の夢ひねもす海を三月尽

ひきつづき三橋美智也の歌を聴いていて、
はっと思いついたことがあります。
それは歌の説得力。
ふつうなら歌い上げる場面で、
かれはさらりと歌い流す。
肩の力を抜いて
隣にいるひとに語り掛けるように歌います。
かつて美智也の歌を聴いただれもかれもが、
かれの歌に説得され、
ふるさとを思い、
ふるさとに帰ったことでしょう。

・物欲しき夢を覚ませよ春の雨  野衾