美智也の声

 

・鶯や目覚め寝床の薄明り

所用のため二泊三日で秋田へ行ってきました。
その折、
「うだっこ」の好きな両親へ聴かせようと、
三橋美智也が
昭和の歌謡曲をカバーした4枚組セットの内から
1枚えらび持参。
家に着いてさっそく掛けたところ、
案の定父は、
流れる歌に合わせて歌い始め、
相変わらずの美声に驚きもしましたが、
ななんと、
恥ずかしがり屋の母まで
口を開いて歌っているのです。
わたしが家にいた間、
5、6回は通しで掛けたでしょうか。
母がぽつりと曰く、
「このひとのこえ聴げば、めんどうみでもらえるような気がする…」
なるほど!
やさしい声というのなら分かる、
めんどうみてもらえるというのは尋常じゃない。
しかし、
天才美智也の声の評としては、
実に的確という気がしました。

・行き交ひの挨拶楽し春となる  野衾