鉄瓶で白湯

 

・春の夢見知らぬ丘に立ち至り

乾燥しているこの季節、
たとえば冷たいサーダーを喉を鳴らしてごくごく飲めば、
もうもう至福の時であります。
なれど、
そこをぐっとこらえて鉄瓶で白湯。
コーヒーを淹れるのも
鉄瓶で沸かしたお湯をつかうと
美味しくなるぐらいですから、
白湯もただの白湯ならず。
まろやかに体の隅々に沁みていきます。

・春風や吾のこころを撫でて吹け  野衾