あってもなくても

 

・春の夢恋する人の別れかな

学生時代、
ちょうどジャズを聴き始めのころ、
ジャケットが気に入って買った
数枚のレコードの中にそれはありました。
スパイロジャイラの
『モーニングダンス』
どこか南国風の、
それでいてシャープな
かっこいい音楽を想像していたのですが、
出てきた音は、
???
デパートに入った時に流れている、
あってもなくても
どっちでもいいような
(スパイロジャイラさんゴメンナサイ!)
そんな音に思われたのでした。
あれから三十八年、
あの
あってもなくても
と思われた音楽が、
なんだかとっても懐かしくなり、
同じ絵柄のCDを購入し、
会社でもかけ、家に持って帰ってもう一度。
かつては「あってもなくても」
としか感じられませんでしたが、
いま聴けば、
南国の花や虫や森につつまれるような
そんな愉快な気分に浸れます。

・啓蟄になれど蟲まだ土の中  野衾

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。