ぱんぱで

 

・雀らも来て騒ぎけり雛祭

雪解けの道は
土と雪が混じって汚く、
ぐじゃぐじゃどろどろしていますが、
日に日に乾燥し白っぽくなっていきます。
そうなると、
外に出ないではいられません。
白く乾いて泥濘のない硬い道を秋田では、
「ぱんぱで」と言います。
どれぐらいの範囲で使用するかは分かりません。
それほど広い範囲とも思えません。
が、
この「ぱんぱで」
いい言葉だなあと思います。
たとえば、
板の切れ端を持ち出して、
乾いた白い道をはたいたら、
パンパンパンと音がするでしょう。
そのパンパンパンをとらえて「ぱんぱで」
長く重い冬から解放され、
いよいよ春を迎える弾んだ気持ちが込められているよう。
田仕事も始まります。

・自転車でぱんぱで道を走りたし  野衾