仕事を呼ぶ

 

・ビル見上げ行きつ戻りつ蟻のごと

この仕事をしていて面白いと思うのは、
個人的な興味関心と響きあうような仕事が、
かなりの頻度でもたらされること。
エリオットを読んでいると、
エリオットを研究している先生からの問い合わせがあり、
中野好夫を読んでいると、
シェイクスピア関連の論考が寄せられ、
またなんとなく、
バルザックを読もうかなぁ
と思っていた矢先、
バルザックの新訳や、
研究論考が机上に載っていたりと。
不思議というしか言いようがありません。
嵐を呼ぶ男は、
1957年に公開された
石原裕次郎主演の日本映画ですが、
同じ年に生まれたわたしは、
さしずめ
仕事を呼ぶ男?
なんて。
とにもかくにも、
自分が興味を持っているひと、
関心を持っていること
に関係する原稿を
いちばんに読めるというのも、
編集者の仕事のいいところだと思います。

・カナヘビや主(ぬし)も暑いか舌を出し  野衾