石巻再訪

 

・石巻烏連れ行く月夜かな

18日、19日と石巻泊。
18日は写真集『石巻 2011.3.27~2014.5.29』の印税分からの寄付と
写真集を届けに橋本照嵩さんと北上小学校へ。
北上小学校は、
東日本大震災後の2013年、
それまでの相川小学校、橋浦小学校、吉浜小学校が統合し、
新たに開校した学校です。
震災後、
三校の生徒と先生は、
建物が残った吉浜小学校に集まり、
それぞれの教育を
ひとつところで行っていたそうですが、
二年後に統合され、
いまは、
北上小学校の生徒としてのまとまりがでてきたと、
新妻憲男校長は笑顔を見せていました。
チリで起きた地震の影響で津波が押し寄せることを警戒し、
学校は休みでしたが、
新妻校長と河田裕教頭が待っていてくれました。
19日は、
「ちあきなおみ」と新版「北上川」サラ地写真展へ。
橋本さんが1971年に撮影した「ちあきなおみ」
の写真(タテ2m×ヨコ3m)2点と
「北上川」に収録した写真をずらり
一枚に並べたもの(タテ2m×ヨコ3m)が展示されてありました。
見た瞬間、
笑いがこみ上げ、
なんとも愉快な気分になりました。
写真を建物の中にだけ展示するのはもったいない。
こういう見せ方もあるのかと感動!
道行くひとが立ち止まり
写真を指差して見入っている姿に、
石巻の計り知れない底力を感じもしました。
午後からは、
池森暢昌さん、愛称ノブさんの
ライブペインティングパフォーマンス。
東北復興への思いと生命のエネルギーを
戦後70年を期し
墨とダンスで表現するというもの。
ノブさんは広島出身の方です。
いちばん前で観ていたのですが、
これまたなんとも愉快絶頂、
笑ったり目頭を熱くしながらの観戦、いや観劇。
ダンスが終ってノブさんが両手を挙げたとき、
背後の北上川の上空に、
ダブルレインボーがくっきりと現れたのには
誰からともなく、
おおおおおっ!!の声。
偶然というには
もったいなくも有難い瞬間でした。

・石巻熱気の後の爽気かな  野衾