精霊蝗虫

 

・焼酎の色を光らす酢橘かな

ショウリョウバッタを漢字で書くとこうなるそうです。
ショウリョウバッタのあの顔つきというものは、
気難しい漢文の先生
みたいでもありますから、
体を表す名としては
むしろ相応しいかもしれません。
ところでその精霊蝗虫を
あやうく箸でつまんで食べるところでした。
土曜日だったと思います。
家人といっしょにテーブルに向かい
少し早めの昼食となりました。
早朝からほぼ休みなく
小さい字を読んでいましたので、
頭が少々ボーッとし、
目もショボついていました。
目の前の小鉢に緑の野菜が入っていて、
箸で摘まもうとした瞬間、
細い緑がピョンと跳んでご飯の上に。
そのままジッとしている。
野菜がみずから跳ぶわけはない。
箸でなく、
そろ~り指でつまんで顔を見たら、
気難しそうな
漢文の先生の顔でありました。
つぶさぬように注意し
ベランダの外の緑に放ってやりました。
ほんと
食べなくてよかったよ。

高橋和夫先生が図書新聞に
『おうすいポケット 新井奥邃語録抄』
の書評を書いてくださいました。
コチラです。
(図書新聞の本紙ではちゃんと読めるのに、
スキャンしたデータではなぜか本文が重なり読みにくい箇所がございます。
ごめんなさい。
四段目右から3~4行目「さらには「霊性の思想家」と呼びたい」
五段目右から2~4行目「我が中に在る光明相発して上と共に貫織すれば也」)

・岡田さん今年もたんと青酢橘  野衾