性悪女

 

・恋にでも春のシャツ着てお出かけかい

始まりは、
いつも
可愛いだけの女と思ってゐるのに、
だんだんだんだんと
変化変貌を遂げ、
あげくの果ての
溶解は
やがて妖怪ともなり、
ベムベラベロリ、
わたしはすたこらさっさ
逃げろや逃げろ。
そっちの水はク~サイぞ。
で、
なるべく離れて
近づかぬようにしてゐたのに、
ニルヴァーナの
カート・コバーンが、
クサイ水の
蓋を
開けてしまったた!
毒ガスが
カート・コバーンの右目を直撃、
ぶっくり腫れてゐる。
もうダメだよ。
毒ガスに火がつき、
旧の工場まで炎の舌が伸びてきて。
性悪女の計画は
まんまと功を奏したか、
目の中の炎はさらに
外の大火と内の闇を燃え立たせ。
いやになっちゃうなぁ。

・恥を知れ見てるじゃねえか猫の恋  野衾