立ち納豆?

 

・雪降るや時を重ねて奔りけり

通勤時、
江戸文化研究者にして
今年四月から法政大学総長に就任予定の
田中優子さんも通ったという
本町小学校の
目の前にあるコンビニ(修飾句が長い!)
に、
よく寄るのですが、
いつものように
野菜ジュースを買うべく向かっていたところ、
店の前で金髪の大柄な女性が
両肘を挙げてなにやら一心不乱の様子。
スキー場で見るような
派手な防寒具に身を包み。
引かれるようにして彼女に近づき
脇を通りがかりざま、
ふと見ると、
納豆。
このオンナってば、
納豆を立って食べている!
一口食べては、
またグワ~ッと割り箸でかき混ぜかき混ぜ。
フランス人?
オランダ人?
アメリカ人?
それはともかく、
納豆を立って食べる外国人女性を
初めてナマで見た。
わたしが呆然と見ていることに気づいたのか、
納豆のパックに顔を近づけたまま、
わたしに対しニコッ!
納豆を立ち食いする金髪女性にほほ笑まれてもなぁと
一瞬思いましたが、
寛容なこころで、
わたしも負けじとほほ笑み返し。
目礼して彼女と別れ、
コンビニに入り
買うべきものを買いました。
Tカードを渡し、
ポイントを貯め、
スイカで料金を払います。
便利になったものです。
外へ出ると、
納豆の彼女の姿は見えず。
食べ終えたのかな。
田中優子さんも通ったという(またぁ!?)
本町小学校の横をゆっくり歩き、
左に折れ曲がろうとして、
なんとなく後ろを振り向くや、
なんとさっきの金髪女性、
大股で歩きながら、
またまた一心不乱に
なにか食べているではないか。
納豆でなく、
今度は
どうやらおでん。
湯気を辺りに撒き散らし、
蒸気機関車のごとく歩いてゆく。
どんだけ立ち食いが好きなんだ。
でも許す。
おかげで、
のびのびした気分になれたよ。

・小学生初めての白アノラック  野衾