同時通訳

 先週金曜日、イタリア文化会館で開かれた『対話が世界を変える:聖エジディオ共同体』出版記念パーティーでのこと。版元を代表して挨拶することになっていたのだが、事前に通訳の方から、同時通訳なので出来ればゆっくり話してもらえればありがたいとのコメントをいただいた。そりゃそうだろうなあと思ったから、本番ではなるべくゆっくり、ちょっと訳すのに難しいかなと思われる単語を使った時は少し間を置いてから次の話題に移った。てな調子でのんびりゆっくり話していたら、壇上右袖に立っていた司会者がツーと動いたのが目に入った。ん? と思ったら案の定、わたしのところまでやって来て、目の前のテーブルの上に紙を置き元の位置へ戻っていった。紙にはボールペンででかでかと「時間がまいりました」と書いてあった。