ジャパネット高田

 作家の村上龍とタレントの小池栄子が司会進行役をつとめるテレビ東京の「カンブリア宮殿」にテレビ通販会社ジャパネット高田の高田明社長が出ていた。
 商品を声高に宣伝するときとは打って変わり、いたって物静かな話しぶりに好感をもった。村上龍から最後に、社長の悩みはと訊かれ、100年後200年後にも世間から必要とされる会社であり続けるための基盤づくりということを語っていた。100年200年はともかくとして、自分の欲得のためでなく、古いが世のため人のために尽くすことの幸いを噛み締めるような言葉つきにすっかり魅せられてしまった。焦点が定まらない時間のなかに、大事なものをポンと置かれたような気がした。