学習に関する座談会
ラーニング・ボックスについて、体験者の方たちに集まっていただき、座談会を開いた。
『知的障害児のためのラーニング・ボックス学習法』という本を、すでに小社から出しているが、実際にラーニング・ボックスによる学習を体験された子供の親御さんから聞く話に、ラーニング・ボックスがいかに子供たちの内発的な学習意欲を刺激し学習能力を育てるものであるかということ、また、改めて親の凄さを感ぜずにはいられなかった。
ラーニング・ボックス学習法というのは、前にもこの欄で書いたとおり、ひとことで言えば、自学自習のシステム。それは、いわゆる知的障害をもつ子供のために横浜児童文化研究所が長い時間をかけ研究開発してきたもので、書名に『知的障害児のための〜』と角書きが付いてはいるが、すべてのひとにとって学習する、学ぶとは何かの根本に迫る内容を有するものであることが、今回の座談会で浮き彫りになったと思う。
あるお母さんが言われた。「あなたのお子さんは○○の障害があります」と医者から告げられた瞬間、親はどん底に突き落とされたように感じるものです…。いろいろな方法を試み、わが子の成長のために時間とカネをかけ、情報を収集し、藁にもすがる気持ちでやっとラーニング・ボックスに辿り着いた経緯が縷々話された。全国の同じ立場にいる方たちにとって福音になるような本を作りたい。
友人に進められて読み始めた「ラーニングボックス学習法」は、難しくて・・・・実はよくわからなかった。。
自学自習を知的障害を持った子どもができるのだろうか?本を読んでも読み取ることが出来ない。でも、研究所に通っていると言う友人の子どもは、生き生きとしている。聞けば、1時間、ただ箱の蓋を開け閉めしているだけのよう・・・。母子の明るい生き方への変化に研究所のやっている事が影響しているのか?蓋の開け閉めだけで子どもの成長が有るのか。友人以外の体験談が本になるなら読んで見たいと思った。何時、本が出来ますか?
>原嶋さま
コメントありがとうございます。そうですね。当然の疑問かと思います。
わたしも研究所での子供たちの様子を実際に見るまでは半信半疑のところがありましたが、子供たちは、確かに嬉々として学習していました。
『ラーニングボックス学習法』の難しさは、たとえば「歩く」という行為を厳密に定義しようとする試みに似ているかと思います。言葉でただ説明するだけでなく、本当に理解したとき、歩けなかった人が歩けるようになるための説明とでもいうような。歩ける人は、理屈抜きで歩くわけですが、何らかの理由で歩けない人に「歩く」を言葉で説明しようとすると、たいへん難しいものになってしまうのではないでしょうか。
ラーニングボックスによる学習の根本は、二つの要素がどんな関係にあるかをそれぞれがみずから見出すことにあるようです。関係性を見出していく過程が喜び(このことがこの学習法の根幹にあり、また、それは人間にとって深い喜びを伴うようです、知的障害の有る無しにかかわらず)と共に子供たちに受け入れられているのではないかと思います。
次の本はただいま編集作業に入っていますが、まだ、いつとは申し上げられません。予定が立ち次第、案内させていただきます。ただ、一年先とか、そういう遠い話ではありません。よろしくお願い申し上げます。
お返事ありがとうございまいた。
一見では、意味が受け取れませんでした。
それでも、お返事をいただいた気持ちを受け取りたくて何回か読んでいる内に意味がわかりました。何にしても難しそう・・