身体性
先々週の土曜日、三枚ある網戸のうち二枚張り替えてへたばり、一枚だけ残していた。一昨日、その一枚に取りかかった。
網戸を外すところから始めて相当気合いを入れ仕事を開始したが、気合いのほとんどが無駄に終わるほど、今度はウソのようにすんなり出来てしまった。げに、慣れというのは恐ろしい。最初あれほどてこずっていたのに、コツを頭よりも身体が覚えていたとでもいうのか、ゆがみも少なく、きれいに仕上げることができた。
森三中が出ていたテレビ(先週月曜日の「よもやま」参照)でも言わなかったし、網戸張り替えの材料に入っている説明書にも記されていないことで、身体で知ったコツがある。網戸のフレームに網をのせ、四つの角をゴムで押さえるときに、ゆがみを少なくしようときっちりきっちりやろうとすると、かえって全体のゆがみが大きくなる。角角をゴムで押さえるときは、むしろ少々たるむぐらいの感覚で押さえ、網戸全体を見ながら作業を進めると、仕上がりがきれいだ。説明書には、ゆがんだら、そこの場所をもう一度浮かせてやりなおせばすっきりきれいにできるなんて書いてあるが、ウソだ。全体を一からやり直すならともかく、部分的に浮かせてゆがみを直すなんて土台、無理。問題は四つの角をどのように押さえるかということだ。