630円

 銀座に本店があるという「すし栄」が横浜ルミネに入っていて、退社後久しぶりに足を運んだ。ここのところ本格的な寿司屋にほとんど行っていない。保土ヶ谷駅構内にあるネタのすべてが一個105円の寿司屋で済ますことが多い。値段がそもそも違うから比較するつもりなどなかったが、とは言い条「すし栄」の寿司は何を食べても美味かった。ホタテをちょいと炙り、塩で食するのもまた一興。美味い! ひととおり食べた後、さてどうしたものか。ウニだウニ。回転寿司屋や回転しなくても安い寿司屋でわたしはウニを食べない。美味しいウニを安く仕入れるのは土台無理なのだ。値段のことを言うのはどうかとも思うが、「すし栄」のウニは一個630円、二個で1260円。昼に食べた柳川鍋定食と同じ値段だ。久しぶりだから、ま、いっか、と自分に言い訳をし「ウニください!」。ほどなく出てきたウニの色、艶、香り、そして味。非の打ち所がない。安くて旨い寿司を食べさせてくれる店も探せばあるだろう。テレビでさかんに紹介している。が、寿司の場合、基本的に味と値段は比例するということを改めて思い知らされた夜だった。