朝日

 わたしのいる部屋は保土ヶ谷の山の上にある。箱根駅伝で有名な保土ヶ谷橋の三叉路を空中から見たら、熟したフルーツが交差点を中心にして割れ、三方の山の緑が厚い皮のように映るのではないだろうか。季節は秋、栗のイガのようでもあろうか。三方の皮の一方の上にわたしはちょこんと貼り付き、朝、パソコンに向かっていると、三叉路から鎌倉方面へ向かう道を挟むちょうど反対側の緑の丘がうっすらと紅くなり、やがてお日様が顔を覗かす。朝日はいい。いろいろ心配事があったりこころ塞ぐことがあっても、朝日を拝めば、ほかっと安らぐ。
 9月の半ばだというのに、なかなか涼しくならない。秋田の父の話では今週末が稲刈りのピークらしい。きのう、数年前の「よもやま日記」を見ていたら、あまりのくだらなさに我ながら吹き出してしまった。ああ、こんなことを書いていたのかと可笑しかった。太文字ゴシック体を使ってひとしきりはしゃいでいる。きのうはまた、春風社のファンだという女性がみえられた。真剣な眼差しにこちらが緊張してしまう。一日といっても、いろんなことがある。こころもいろいろ。さあ、今日も暑うなるぞう。