祭のあと

 心待ちにしていたお盆休みも終り、今日からまた仕事。祭は祭らしく仕事は仕事らしく。でも、なんだか気が乗らないねぇ。
 夏休みが終ろうとしているのに、宿題が予定通りすすんでいない時にも似て、気分がなんとなく湿気ている。弛緩。ただ、この状態のいいところは、楽しかった祭のあれこれが心にきちんと刻み込まれるということ。
 こころがふわふわ、やわらかくなっているため、ふだん入りこまないニュアンスまでが、今はその意味がわからなくても、心に入りこむ。長いスパンでの大事な決断をするのは意外とこういう時ではないか。自分のことを振り返っても、人生の大きな曲がり角は祭のあとだったような気がする。普段の生活から祭へ向かう昂揚した気分と、あり得ないほどの絶頂から頭を冷やして淡々とした日常へ向かうはざま、破れ目のこの時に外から不意になにかがやって来る。神か仏かご先祖様のご託宣か、たとえばそういうもの。耳を澄まし心を平らかにして聴くしかない。しかない。ん? ん? しかし、今回ばかりは寄り目になるぐらい、いくら意識を集中させても、デタラメな夢が浮かぶばかりでチンとも音がしない。結局「なんだかんだごたくを並べてねえで、とっとと仕事をしろ!」ということのようだ。ふぁ〜い。それにしても眠い。忘れ物がないかよく注意しよ。それではみなさん、今日から(きのうからの人も)また頑張りましょう! 行ってきま〜す。ふぁ。