150点

 『キーウィキッズに日本語を教えて』から始まった小社の出版物が五年半で150点を超えた。小出版社としては、けして少なくない数だと思う。急いでつくった覚えはないが、おかげさまで各方面、先生方から仕事と励ましをいただき、気がつけば、え、もうそんなに!というのが正直なところ。
 社員全員の努力と勤勉の賜物ながら、外部スタッフの協力によるところも大きい。入力、テープ起こし、写真、装画、装丁、デザインなど、内容に相応しいかたちに仕立ててくれるひとがいるからできる。社内だけではとても対応しきれない。その意味で、コミュニケーションの重要さを最近ひしひしと感じている。
 納得いくまで話し合う、とはよく聞く言葉だが、実際はなかなか難しい。意見を異にする人とでもじっくり話し合う、同意見の人よりも、そのほうが気づかされることが多い(仕事をしていればあたりまえか)。自分の意見を否定されたとき、月並みながらそのことをどれだけ素直に認められるか、それがつぎの展開を生み新たな足場となる。自分がやぶられることをおそれず積極的に取り入れたい。新しくひらかれるため、個人も会社も。