高峰

 

 水温み街灯の下影ゆらり

来月三月は、月別刊行点数で
春風社始まって以来の記録を更新することになりますが、
十八点ともなりますと、
並みの緊張度、集中度では登りきれません。
余計なことをしたり考えたりする余裕はなく、
また、やっている場合でもありません。
教室で生徒をみるのと同じく、
個性的な子どもや物たちを
十把束一からげに見がちですが、
どの子どもも、どの本も、
それぞれに来歴があり
ユニークな個性と内容を湛えています。
静かな緊張がみなぎる空間を、
本づくりの劇場と呼びたくなります。

 春風やマンションドアを叩きけり

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