目の表情

 時間的なタイミングが合わず、ひょんなことから『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』を観ることになった。
 本も第一作の映画も見ていないから大丈夫かなと危ぶんだが、そんなことを忘れさせてくれるぐらい、これだけで十分楽しめる面白い映画だった。ストーリーもよく練られ分かりやすい。が、一番はなんと言ってもブリジット・ジョーンズ演じるレニー・ゼルウィガー。第一作の、唇をギュッとすぼめ腰を折り曲げこちらを睨むブリッ娘姿の写真がどうにも好きになれず、本も映画も食わず嫌いだったが、あの頃に比べ随分肉付きがよくなったとはいうものの、一度で彼女のファンになった。
 はまり役というのはこういうことを言うのかというぐらいに、ブリジット・ジョーンズはレニー・ゼルウィガーそのものだと思わせられる。それぐらい演技が巧い。喜怒哀楽の表情が嫌味でなくコミカル、かつ、そんな時にはそんな表情になるだろうと信じられる。作り笑いの表情など、可笑しく悲しく絶品でほろりとさせられた。
 一緒に観に行った友達から、三浦さんはどっちなのと訊かれたので、人権擁護派の男のほうになりたいと言ったら、元彼のほうじゃないの? と言われたのは少し残念な気がした。