はみ出し

 相撲で、番付の欄外に記すこと。また、その力士。欄内に記された力士の次位であることを示す。「――大関」
 ぼくの好きな国語辞書『大辞林』の【張り出し】の項、?の説明だ。
 だれかが、この、張り出しと言うべきところ、はみ出し、と言った。悪ノリが三度の飯より好きなわたしとしては、すぐに相撲と関連づけた。すると、どうなる。張り出し大関でなく、はみ出し大関。張り出し横綱でなく、はみ出し横チン、失礼、はみ出し横綱。マワシ内にちゃんとキン○○が収まっている力士の次位であることを示す、となって、それなりに理屈が通る。相撲の世界では、試合途中マワシが外れると、たしか敗けではなかったか。
 そんなことで大笑いしているうちに思い出したのだが、例の伝説の男ガッツ石松は、相模女子大学を、おんな相撲の養成所だと思っていたというから驚く。んなことあるかよ、とも思ったが、伝説の男ガッツ石松ならあり得ない話ではない。
 やはり、わたしにとっては、このような下らぬ話題で勝手に盛り上がるのが一番健康に良いようだ。人生への懐疑もあっさりどこかへ吹っ飛び、体調不良がいつのまにか治っているから不思議。