大失態

 

それは、起こるべくして起きたことであった。
秋田からの帰り、
東京で用事のある家人と別れ
ひとり保土ヶ谷へ。
駅でしばらくタクシーを待つも
いっこうに来る様子がなく、
ガラガラとキャリーバッグをひいて歩き始めた。
階段ではからだを斜めにして持ち上げ、
汗だくだく。
やっと家の前にたどり着き
ショルダーバッグのポケットに手を入れ、
転瞬青ざめた。
無い!
無い!
カギが無い!
いくら探してもカギが無い!
そうか。
家人がカギをかけ、
わたしは家を出るときすでにじぶんのカギを忘れて出ていたのか…。
どうする、どうする。
トイレには行きたいし、
あたまはパニックになるし、
まずは公園までキャリーバッグをガラガラを引いて歩いて、
何十年ぶりかで暗闇で用を足そう
と思ったら、
角のSさんが旦那さんとふたり犬を連れて散歩していて、
おっとっと。
マンションの管理会社に電話するも、
合鍵は持っていないと言われ、
ならばと、
マンションの割と馴染みのKさんに頼みこんでしばらく居させてもらおうか、
それともあかねさんに電話しようか
あれこれとあたまはめぐり…。
ダメもとで、
ひょっとしたらとりなちゃんに電話。
つながった!
事情を話すと、
「子どもみたいみうらちゃん」
天使の声に思えた。
横浜で勉強して保土ヶ谷へ帰る途中とのこと。
コンビニまで我慢してそこで用を足し、
それからりなちゃんのマンションへ。
パピコをもらって食べたりしているうちに家人からようやく電話。
ほとほと疲れぐったりしつつ帰宅とあいなりました。

弊社は本日より営業再開。
よろしくお願いいたします。

 

・夕立ににはとり右往左往かな  野衾