読めないよー

 

古書で求めた『新編 飯田蛇笏全句集』を少しずつ読んでいます。
入手したとき
すでにかなり傷んでいましたので、
製本テープやらボンドで修復。
さて飯田蛇笏は1885年(明治18年)生まれ。
むかしのひとはこんな漢字をふつうに読めていたのかしら、
と思うような、
むつかしい字がばんばんでてきます。
振り仮名はありません。
そのつど漢和辞典で調べ、
へ~、知らなかったなーで済むこともあれば、
八方手を尽くしても読めないものもありまして。

 

鴨足草雨に濁らぬ泉かな
ふもと井や湯女につまるる鴨足草

 

『山蘆集』明治四十三年夏の句としてでています。
さてこの鴨足草。
鴨の足の草。
ははー、
これは漢和辞典では調べようがないな、
とまでは思いました。
おそらく形が鴨の足に似ているから
その漢字をあてたもので、
読み方はふつうの訓読み、音読みではきっとない…。
それからあてずっぽうで
ああかなこうかなと想像するのですが、
自慢じゃないけれど、
わたくし草花の名前(だけではありませんが)にとんと弱く、
あえなく降参。
お手上げ。
こういうときインターネットは助かります。
だれかがどこかでちゃんと読み方を紹介していますから。
知ってみると、
なるほど、
形が似ていないこともない。
ちなみに鴨足草は虎耳草とも書きます。
はい。それではここで問題。
鴨足草、虎耳草、いったいなんと読むでしょうか?

 

・息合せ山路の秋のまへうしろ  野衾