一等賞

 

わがふるさと秋田県井川町のホームページに、
月刊広報誌がアップされています。
今月号に
町民体育大会の模様が写真付きで掲載されており、
子どものころをなつかしく思い出しました。
あれはわたしが高校一年、弟が中学一年の年だったでしょうか。
親子リレーという種目があり、
たしか母→弟→わたし→父の順に走りました。
母と弟とわたしの三人で
二位以下をだいぶ引き離し
最終ランナーの父へバトンがわたる。
仕事をすると
天才的になんでも巧くこなす父でありますが、
走るのはどうやら不得意ジャンル。
距離の貯金を
ひとりで食いつぶし、
あれよあれよという間に
二位以下がずんずん後ろに迫ってくる。
やばいよやばいよ
でありましたが、
なんとかぎりぎり一位でゴール!
やれやれと。
いま一位と書きましたが、
一位ではどうも気分がでない。
一位でなく、ここはやはり‟一等賞”でしょう。
一位はなんだかお上品。
言葉から汗がでていない。
一等賞、いっとうしょうと言えば、
汗とちからがにじむじゃないか。
優勝カップは
本来持ち回りのものであったはずが、
町長と学校時代からの知り合いだった祖父が鷲谷町長に掛け合い、
これまで持ち回りして何年もたち
だいぶ傷んできたろうから、
そろそろ新しいカップに替えることにして、
それをウチにもらえないか
とかなんとかお願いし、
町長も祖父の願いを聞き入れたかして、
けっきょく頂戴したんじゃなかったかと思います。
満面笑みの祖父が
優勝カップでぐいと酒をあおったことも
今となってはいい思い出。

 

・自転車こぐ女子高生の夏の空  野衾