愛と欲望の日々

 ぼくのことじゃなくて、歌のこと、サザンの。カラオケで歌い、風呂で歌い、通勤途中で歌い。だいぶ身に付いた(と思う)。
 ♪眠らぬ街に夜明けは来ない 祭祀(まつり)はちょいとCool♪ いいねえ。ほんとほんと。
 昨日も、いつものコットンクラブに寄って歌った。行くと、もうママが知っていて、「練習曲ね」といって入れてくれる。すかさず♪Going up to“狸穴天国”と歌う。
 この狸穴、まみあなと読むそうだ。狸でまみ、桑田さんの発明? 念のため調べてみたら、『大辞林』にちゃんと載っていた。アナグマの異名。また、タヌキ、と。そうなんだ。へ〜、まみあな、まみあな、か。音だけ聴くと、なんだか愉しい。「愛と欲望」では、狸穴パラダイスというふうにでてくるが、桑田さんのことだから、ほとんど、マミャーナパーラダイとしか聞こえない。
 にしても、こんな言葉を探してきて巧く歌詞に乗せるのは桑田さんぐらいだろうと思っていたら、都はるみが歌った「東京セレナーデ」という歌の中、冒頭に「夜霧が流れる狸穴あたり」があって、へ〜、って思った。こっちは作詞がたかたかし。隠語として別の意味があるのだろうか。