そういう気分

 言うほどの意見、あるか、と、自分に問うてみる。
 気分。有頂天になったり落ちこんだりさ。記憶に結びついているような。刻印されていて。
 助詞が見つからず、切れ切れの単語しか浮かばない。自分のことでいっぱいになる。溢れる。なにか立派な思いつきでも浮かべばいいのだが、あまり、そういうことはない。嘘! ほとんど。いや、全然。
 ええ、きのうは、いつも通りしっかり仕事をしました。電話で話したり校正したり。Nさんが送ってくれた詩も読んだ。「蝙蝠」はよかった。それで、そういうことをいつも書いているし、日記だからそうしているのだけれど、たまに、こういう気分になることがある。「こういう」ってどういう? 厄介。
 それで、切れ切れな、電気がプチプチ、ショートしている時のほうがぼくの本来のような気がし、ずっと幼い頃の自分に触れていくような気もし、鉛筆の先をさっきから随分長い時間、見ていたようなのだ。
 こういうことは書いても仕方ない気もするけど、何を書いても上滑りだから、今日はこれを書いた。なんか、悪いことでもしたような気分。
                          飲み過ぎ? ただの。ふむー。