埋まる十円
広瀬川狂った空の暑さかな
午後、郵便局へ行きました。朝のうちの雨が上がり、清清しい空気に充ちています。
局では他に客が二人しかおらず、用事はすぐに終わりました。入口で挨拶してくれる頬っぺの紅いおじさんは、例のごとく。ありがとうございました! あ、どうも…。
信号が変わってスクランブル交差点を渡り始めたときです。十円玉が落ちているのが目に入りました。しゃがんで拾おうとして近づいて見たら、なんと、十円玉は道路の面にまったく同化して、ちょうど「ど根性ガエル」のような状態になっていました。
へ〜! は〜! おもしれ〜!! なんて、感心していたら、クラクションにおどかされました。
おっと、とっくに信号が変わっていたか。
あの十円玉、人や車につぶされたってあんなふうになるものではありません。きっと道路工事のとき、ローラーの運転手か傍で働いていた人がたまたま落として、それがローラーでつぶされたものと思われます。
今度、アレだけをねらって、すばやく写メールを撮るか。
「広瀬川」とは、あの「〜流れる岸辺、あの人はかえらず。浅瀬踊る光に、〜」の「広瀬川」ですか?
「狂った空の暑さ」「広瀬川」というさわやかな響きの言葉に比べると、激しい言葉ですね。
そういう暑さが今もあるのでしょうか。特に、仙台はいつ行っても、夏行っても緑のかげが濃いさわやかな街のように思えます。
あるいは、かつて何らかの理由で狂おしい夏の日を過ごしたということなのでしょうか。
かつて私が、暑い夏の日、ある男とともに狂ったような昼夜を過ごしていたことを思い出しました。
>内緒さま
はい、「〜流れる岸辺」の広瀬川です。
ゴールデン・ウィークに帰省した折、仙台を通過しました。
天気が良すぎて狂いだしそうでした。
学生時代、仙台で過ごしましたので、いろいろ思い出もあります。