帰省

 

六月の終り、28日から30日まで秋田に帰省しました。
ことし一月に母が他界し、八月で94になる父の様子をみるために。
顔色がよくひと安心。
一時家のなかでも杖をついて歩いていましたが、
いまはその必要がなくなり、本人、それをとても喜んでいるようでした。
きのうの午前中、
父を連れだし、家の周りをゆっくり歩きました。
歩きながら目を転じれば、
山々はかたちを変えず昔のままの姿でそこにたたずんでおり。
キジが甲高いどくとくの声で鳴いています。
裏にまわれば、ちいさな蛙が池にボチャン。きれいな波紋が広がります。
あぜ道の草を刈るひとの姿がありました。機械のエンジン音が空気を震わせています。
ああ、ああ。
五月に田植えをした苗たちがぐんぐん育っています。

 

・鎌倉を巻いてひそたる四葩かな  野衾