ジャズ事始め

 

いちばんさいしょに買ったものではないのですが、
マイルス・デイヴィスの『Bitches Brew(ビッチェズ・ブリュー)』
は、
ジャズを聴き始めて割と初期のころに買ったアルバム。
LPレコードで、ジャケットの絵柄がかっこよく、
いわゆるジャケ買いというやつ。
聴いてみました。
ところが、は? ん?
え?
そんな感じ。とらえどころがない。
これ、どう聴けばいい?
いまから思えば、
初めて聴くジャズではないものの、それに近い時期に聴いても
さぞやちんぷんかんぷんだったろうなあ、
と今なら思います。
あの頃のジブンに言ってあげたい。
それ聴いても、たぶん分からないと思うよ。
だって、子どものころから、歌謡曲と演歌しか聴いていませんでしたから。
あと、学校で習う音楽。
三橋美智也さんの『達者でナ』に感動したこころをもって、
それをたよりに『Bitches Brew』を聴いても、
感動できるかといえば、
感動できる人がいるかもしれませんが、
わたしの場合は無理でした。
ところが。
学校を卒業し、教師になり、教師を辞め出版社勤務、そして父さん、いや倒産、
会社設立、と、
いろいろ忙しくしながらも、
だんだんジャズに馴染んできてたんでしょうかね、
あるとき、
ふと思い立って、
そう、
ちょうど今のこんな暑い時期でした。
CDを掛けながら、ふと目を上げ、茫然自失。
ああ、かっこいいっ!!
なんてかっこいいっ!!
初めて。
きょうの夜中に目を覚ましたとき、
そのときのことが不意に蘇り。
きっと暑い日が続いているからかな。
ということで、
きょうは、あとでこのCDを聴こうと思います。

 

・蜩やけふの暮しの仕舞ひ時  野衾