好きな世界を持つ

 

土曜日夕方のテレビ番組『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』を
ときどき見ています。
じぶんの好きな世界をとことん突き詰め、
サンドウィッチマンのあたたかいイジリに応えながら、
たのしそうに話す子どもたちの姿に感動します。
古代エジプト博士ちゃん、
世界遺産博士ちゃん、仏像博士ちゃん、歴史好き博士ちゃん、
味噌博士ちゃん、野菜博士ちゃん、
江戸切子博士ちゃん、お魚捌き博士ちゃん、
昭和大好き博士ちゃん、日本の神様博士ちゃん、
世界の調味料博士ちゃん、
などなど。
そうそう、
「美空ひばり博士ちゃん」として登場した梅谷心愛(うめたに こころ)さん
の歌にはこころふるえました。
歌のうまさもさることながら、
いっしょうけんめい歌う姿を見ていたら、
彼女のこれからの人生を思って、
親でもないのに、
なんとなく泣けてきました。
それにしても改めて、
好きな世界を持つということは、いいことだと、
この番組を見ていてつくづく思います。
さて、
まもなく『わたしの学術書 博士論文書籍化をめぐって』が刊行されます。
弊社は、これまで、
22年と半年で約900冊の本を刊行してきましたが、
そのうちの百冊ほどは、
博士論文をもとにしています。
博士論文の書籍化をめぐり、
58名の方々が、エピソードを交えたライフヒストリーを書いてくださいました。
本になる前のゲラを二度通読し、
いろいろ感じ、考えさせられました。
ひとことでは言えませんが、
むりして言いますと、
世間は狭いけど、世界は広い、
ということになるでしょうか。
これから学問の世界で生きていこうとするひとを想定して企画しましたが、
好き(とばかりは言えないようです)な世界を持って生きる
という、
さらに普遍的なテーマについても
さまざまに考えさせられる内容になっていると思います。
また、
いま何が問題になっているのか、
その見取り図としても読むことができます。
エッセイですので、
読み易く、時にホロリと、時にククと笑わされます。
A5判500ページ、税込2200円。
ぜひ手に取って読んでほしいです。

 

・春愁の映画靴擦れの絆創膏  野衾