いい眠り

 

『中井久夫との対話 生命、こころ、世界』のなかにでていたことですが、
付箋を貼らなかったので、
どこだったかわからなくなってしまいました。
そこにたしか
こんなことが書いてあったと思います。
「いい眠り」というのは、
たとえていえば、
おもちゃで思いっきり遊んで、片付けずにいると、
知らぬ間にコロポックルだか妖精だか、
そういうものたちが現れて、
気がついたら、
あ~らら、
きれいに片付けられていた、
そんな感じであると。
正確ではありませんが、そんな喩えが書かれてあり、
わたしはじぶんの体験と重ね、
なるほどと納得しました。
時時刻刻いままさに、の、ここにおける「現在」は捉えどころなく進行し、
立ち止まろうとしても立ち止まれず、
たとえ静かに座っていても、
ひどく慌ただしく、にぎやか。
しかし、
ぐっすりゆっくり「いい眠り」につけば、
目が覚めたあと、
前日の慌ただしさが薄まり整理されていることに気づく。
すっきりとしたいい朝は
「いい眠り」のおかげのようです。

 

・鎌倉の草のとざしの雛かな  野衾