深造自得

 

新しい『春風新聞』が出来ました。28号になります。
今回の特集は、
書評エッセイでもある拙著『文の風景 ときどきマンガ、音楽、映画
について、
フランス文学者の中条省平さんと教育学者の末松裕基さんをお招きし、
鼎談を行った、その前半部分。
拙著を媒介にし、
読み巧者お二人の話を親しくお伺いしましたが、
今後の弊社の進むべき道にとって、
道標となることばが鏤められておりました。
謙虚に、
つねに考えつづける出版社でありたいと思います。
表紙絵は畏友・高橋大さんが、拙著を読んで描いてくださったもの。
高橋さんの了解を得て使わせていただきました。
添えた文は、新井奥邃の
「言葉を以て学びたる者の能く深造自得せし者創世より未だ之れあらざるなり。」
ニンゲンにとって言葉とは何かを、
一言で表していると思われます。
「深造自得」は、
奥深くきわめつくして、みずから体得すること。
「造」は至るの意。

 

・缶コーヒー飲むよりも先ず暖つつむ  野衾