眠れぬ夜は

 

からだが、頭が疲れていると、たまになかなか寝付けないことがあります。
すると、
どうでもいいようなことが次々脳裏をかけめぐる
ことになり、
考えないようにしよう考えないようにしよう
と思うと、
そのことに一所懸命で、
よけい頭が冴えてくることに。
これ悪循環。
そういうとき、
わたしは、
じぶんの高校時代を想像し、
たとえば、
クラス別の球技大会の野球にピッチャーとして出場
(実際はキャッチャーをやりましたが)し、
球速180キロメートルの剛速球を投げる。
みんな唖然とする。
打者はバットに当てることすらできない。
それもそのはず。
球速180キロメートルは、
人類史上、だれも達成したひとはいないのですから。
はたまた逆に、
超スローボールで、
さらに、
ケサランパサランのようなふわふわした球種で、
打者がバットを振ると、
バットが起こす風でボールがあらぬ方向へそれてしまい、
空振りになるので、
だれもヒットが打てない。
みたいなことを考えているうちに、
寝付けることもあり、
そうでないときもあります。
(注)球速180キロメートルの剛速球の想像は楽しいのですが、
問題は、それだと、キャッチャーになるひとがだれもいないということ。

 

・馬の糞乾き天まで春疾風  野衾