自発性について

 

弊社は、昨年12月30日から今月5日までが冬季休業でしたが、
帰省しないことでもあるし、
担当している本の仕事をすこし進めたいと考え、
大晦日と年が明けた2日に出勤。
沈黙の声さえ聴こえてきそうな
静まり返った社内で、
ひとりゲラの照合をしました。
仕事が捗ってきたので、
パット・メセニー&チャーリー・ヘイデンの
Beyond The Missouri Sky
をBGMにして。
順調順調。
と、
14時半。
15時ちょっと前でしたか、
編集者のYさんが入ってきて、
「三浦さん、出ていたんですか」
「はい。担当のものを少し進めたいと思って…」
それからは、
ふたりただ黙々とじぶんの仕事を。
そのとき、わたしは思いました。
これでいい、と。
わたしが知らないだけで、
Yさん以外にも出社する人がいるだろうし、
休み期間中も、
在宅で仕事をしている人がいる
かもしれない。
会社の雰囲気が、いつの間にか、
そういう風になったのがうれしく、
これも一朝一夕のことではないなぁと。
自発性は教えられません。
だれかから習った覚えもありません。
与えられたものをこなすなかで、
面白さをじぶんで発見するしかない。
WANIMAの歌『やってみよう』
の始まりに、
「正しいより楽しい 正しいより面白い」
とありますが、
自発性を発揮することで、
面白く正しい仕事が身についてくる
のだと信じます。
若い社員に、
社の弱いところは修正、また補強し、
いいところを受けついでいってもらいたいと願います。

 

・一日をここまでと為し寒の月  野衾