頑張らずに一所懸命

 

お世話になっている鍼灸の先生との対談を、
春風新聞に収載しましたが、
ふだん施術してもらいながら聞く何気ない先生の話は、
録音してテープ起こししたい
ぐらいに含蓄に富み、
まったく説教臭くないにもかかわらず、
日頃のじぶんの生き方を反省させられることしばしばで。
このあいだは、
ふと、こんなことを洩らされた。
曰く、
どんなに患者さんの数が多くなっても、決して急がない、
アドレナリンの分泌を誘発するような生き方は良くないと感じて、
ひとりひとりの患者さんを丁寧に
一所懸命に診るけれども、
ゆっくり慌てずに仕事をこなすようにしている、
そうすると、
仕事量が多くても、疲れることがない、
翌朝目を覚ました時、
体がどんより重く感じられることがなくなった、云々。
きのうの日曜日、
会社に出向き、
短い時間でしたが、
オンラインによる学会に参加し少し喋りました。
帰りの道々、
鍼灸の先生の発言を反芻。
頑張るは「我に張る」が元。
我意を張り通しては、
目の前のひとも仕事も見失う。

 

・北窓を塞ぎ玻璃なる故郷かな  野衾