郭、郊、野

 

城の外を郭と曰ひ、郭の外を郊と曰ひ、郊の外を野と曰ふ。
周の制度では、
国都を去ること五十里以内を近郊と曰ひ、
百里以内を遠郊と曰ふ。郊とは即ち是れである。
野といふは、
郊よりも一層外である。
彖に「人に同じくするに野に于てす」といふは、
遠い曠い野に居る人とまでも協同一致するといふ意味に用ひてある。
(公田連太郎[述]『易經講話 二』明徳出版社、1958年、pp.93-94)

 

漢字はおもしろい。
一字でちゃんと意味があり、きっちり区別がある。
郭、郊、野。
弊社は、二十周年の記念誌『春風と野』をつくりましたが、
易の言葉の説明からいっても、
亨るタイトルであったと安心し、
意を強くしました。

 

・靴音や港横濱秋深し  野衾