鮨屋にて

 

マスクをつけ、鮨店へ。
11時開店と同時ということもあり、ほかの客はおらず。
板前さんをはじめ、
店の人は全員マスクを装着。
礼儀正しい店長が深々と頭を下げ、
「いらっしゃいませ」
「お久しぶりです」と、わたし。
店長のお辞儀の姿から、
この間の苦労が偲ばれます。
緊急事態宣言解除マジか、
いや、
間近とはいえ、
まだまだ予断を許さない状況ですから、
おもむろにマスクを外し、
緊張感をもって一貫ずつ口中へ。
と。
旨い。
旨いな~。
考えてみれば、
三か月ぶり、ぐらいかな。
にぎり立ての鮨の味はやはり格別で。
いま思い出しましたが、
烏賊を食べるのを忘れた。

 

・卓に薔薇雲のゆくへを眺めたり  野衾