すすむ時計

 

朝、歯をみがきながら棚の時計を見たら、三時二十二分、ということは世の中は三時七分。
はい。
この時計は十五分進んでいます。
ちなみにわたしが本を読んだりパソコンをつかう部屋の壁時計は約三十分、
畳の部屋の目覚まし時計は約十分、
それぞれ進んでいる。
直せばいいようなものの、直さない。
なんでだろう。
なんとなく、
こういうことって好きなんでしょうね。
なんでしょうね、というのは、なんだか他人事みたいで恐縮ですが。
じぶんでもよく分かりません。
放っておいたら、どこまで進んでいくんだろう?
そうだ。
腕時計は三分だけ進んでいる。
わたしの暮らしぶりはルーティン化することが多いので、
反復する暮らしのなかで、
少しだけ変化したり、変化しつづけるのを楽しんでいる気もします。
りくつですけど。
でも、
なんで進んでばっかりなんだろう?
遅れる時計が一個もないというのは不思議。
ここが山の上だからか?
かんけいない?

 

・ふるさとの野に出づるかな若菜摘む  野衾